レビュー

概要

廃校寸前の男子校に女子が転校してきたタイミングで、自由を失ったパンツルックの学園生活が始まるアンダーグラウンドなコメディ。五人の男子生徒が、女子風紀委員に捕まり「監獄学園」と呼ばれる特別な寮に入れられ、羞恥と暴力が入り混じる日々を描く。過激なギャグに負けず、友情がどんなに不器用でも芽生える瞬間を絶妙に切り取る。

読みどころ

  • 各話ごとに仕掛けられる罰ゲームや追跡戦が、コマのズームとテンポで支えられ、読者に笑いと逃げ場のない息苦しさを同時に提供。
  • 監獄生活に耐える男子の無言の連帯感が、コミカルな表現の中にもシリアスなバックグラウンドを添えることで、次第に「仲間を守る」気持ちが膨らむ。
  • 教授陣や委員会側の権力者を描きながら、弱者がどう抗うかという構造が全体のテーマになっており、日常と暴力のあいだに吊されたギャグが冴える。

類書との比較

『べしゃり暮らし』のように笑いを重ねていく青春ものではなく、『HiGH&LOW』的なアウトローコミュニティに近い。暴力とコメディのハイブリッドとしては『魁!!男塾』と似ているが、こちらは性のギミックを強く絡めることで、ねじれた友情像を描く。

こんな人におすすめ

  • 誇張された笑いと、友情のバランスが取れた作品を求める人。
  • 少女マンガでは味わえない男性的な過激さと心の機微を同時に追いたい読者。
  • 権力と抵抗という構造に、笑いの道具を使って迫る作品に惹かれる方。

感想

無理難題がどんどん増える中で、男子五人がどう支え合うかがとても人間的に感じられた。笑いのテンポが速くても、最後に互いの目を見て安心する余韻があり、ドタバタの中にも珍しく心が温まる瞬間がある。後の巻でどう成長するかに期待が高まる第一巻だった。

この本が登場する記事(1件)

本の虫達

要約・書評・レビューから学術的考察まで、今話題の本から知識を深めるための情報メディア

検索

ライター一覧

  • 高橋 啓介

    高橋 啓介

    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
  • 森田 美優

    森田 美優

    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
  • 西村 陸

    西村 陸

    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
  • 佐々木 健太

    佐々木 健太

    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

人気の本

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。