レビュー

概要

大学進学を控えている主人公・野田恭子が、母親の死や恋愛観に揺れる中、真摯に自分と向き合う姿を描いた青春ラブストーリー。保育士を目指すクラスメイト、元彼との再会、そしてひょんなことから関わる新たな男性との交際が物語の中心。物語は、恭子の心のループを丁寧に拾いながら進んでいく。

読みどころ

  • 恭子の繊細な心情を、細部まで描き込まれた表情と背景でサポートし、読者は彼女の「もう一歩」を追体験できる。
  • 恋愛に関する過去のトラウマと母との関係が、同時に浮かび上がる構成のため、単なる三角関係とは一味違う深さが生まれる。
  • 1巻ラストで、恭子が自分の気持ちを言葉にする場面は、言葉にならない想いを絵で伝える手法が光る。

類書との比較

『NANA』が大都市の熱量なら、こちらは優しい静かな空気で恋愛の甘さと痛さを描く。『オレンジ』の心理描写と通じるところがありつつ、母親との関係の描き方に特徴がある。

こんな人におすすめ

  • 内面の揺れを丁寧に楽しみたい少女マンガ読者。
  • 過去に寄り添うことで新しい恋を育てたい人。
  • 淡くてしみるような恋愛描写が好きな方。

感想

読むたびに心が締め付けられるような余韻が残り、次の巻の展開が気になる土台。静かな温度が長く残る一冊。

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本の虫達

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    高橋 啓介

    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
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    佐々木 健太

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