レビュー
概要
『不安の種+』1巻は、恐怖のスイッチを押すたびに身体が無意識に追従する構造を意識的に描くホラー短編集。毎話、「日常の気配」が急転して焦燥へ変わる局面を執拗に切り取る。
読みどころ
- コマの割りを極限まで引き伸ばした後に一気に崩すリズムは、心拍の不規則な揺らぎと呼応する。
- 声にならない叫びが背景の描線とともに増幅され、視覚的に不安が形成される。
- あらゆる意味で“わからない”状態を描くことで、コントロール不能感が身体を支配する。
類書との比較
本作は『うずまき』などのジャパニーズホラーに連なるが、短編ごとのリズムで揺らす点で新しい。パターンの再現性が乗客に抱かせる緊張感を与える。
こんな人におすすめ
- 休息ではなく、不安を噛み締めて再構成したい人。
- 視覚的な不安のパターンを読み解くことが好きな人。
- 毎話ごとに身体がぞわりとするサスペンスを好む人。
感想
1巻のラストまで安定することなく、身体のリズムが崩され続ける。読後、自分の体の不安を見つめなおしたくなった。