レビュー

競技かるたという世界に、これほど熱くなれるとは思わなかった。

主人公の綾瀬千早は、幼馴染の影響で競技かるたに出会う。「かるたで日本一になる」という夢を追いかける青春ストーリー。

競技かるたの試合描写が圧巻。百人一首の上の句が読まれた瞬間、下の句の札を取る。その0.01秒の攻防を、見開きの迫力ある絵で描く。静かなはずの競技なのに、読んでいてアドレナリンが出る。

キャラクター一人一人が魅力的。それぞれがかるたに懸ける想い、背負っているものがある。勝負に勝っても負けても、その後のドラマがある。

百人一首への興味も湧いてくる。歌の意味、詠み人の想い。千年前の言葉が、現代の高校生たちの戦いを彩る。日本文化の美しさを再発見させてくれる作品。

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