レビュー

「菌が見える」能力を持つ農大生の物語。発酵と菌類の世界を、楽しく学べる異色の漫画。

主人公の沢木惣右衛門直保は、肉眼で菌を見ることができる。農業大学に入学した彼の周りで、発酵にまつわる様々な騒動が巻き起こる。

菌のキャラクターデザインが秀逸。酵母、乳酸菌、麹菌などが愛らしくデフォルメされている。「かもすぞ〜」という菌たちの決め台詞は、読者の記憶に残る。

学術的にも正確。日本酒、味噌、チーズ。発酵食品がどう作られるか、どんな菌が関わっているかが、ストーリーの中で自然に学べる。農大の講義をそのまま漫画にしたような贅沢さ。

ギャグとシリアスのバランスも絶妙。馬鹿騒ぎしながらも、食文化や伝統産業への敬意が感じられる。読み終わると、発酵食品がもっと好きになる。

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