レビュー

「今日も元気だ!」——5歳の女の子・よつばの日常が、なぜこんなにも心に染みるのか。

よつばは好奇心の塊。セミ取り、買い物、海、牧場。大人にとっては当たり前のことが、彼女の目を通すと全部が冒険になる。そしてその視点を追体験するうちに、読者も忘れていた「初めて」の感動を思い出す。

あずまきよひこの画力は圧倒的だ。よつばの表情、動き、そして「間」。一コマ一コマに命が宿っている。特に背景の描き込みが素晴らしく、夏の日差し、秋の夕暮れ、冬の空気感まで伝わってくる。

登場人物も魅力的だ。父・とーちゃんの絶妙な距離感、隣家のあさぎ・風香・恵那三姉妹、変人ジャンボ。誰もがよつばを温かく見守り、時に振り回される。この「見守られている」感覚が、読者にも安心感を与える。

何も大きな事件は起きない。でも、だからこそ繰り返し読める。疲れた時、落ち込んだ時、この漫画を開けば「日常って素敵だな」と思える。

英語学習の入門書としても最適。シンプルな会話、豊富な擬音語、絵で補完できる文脈。英語版「Yotsuba&!」もおすすめ。

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