レビュー

「“ともだち”とは誰なのか」。20世紀末から21世紀を舞台にした、壮大なサスペンス漫画。

主人公のケンヂは、かつて仲間たちと「よげんの書」という遊びをしていた。大人になった今、その「よげん」通りに世界を破滅させようとする謎のカルト集団が現れる。

浦沢直樹の代表作のひとつ。少年時代の記憶、友情、裏切り。複雑に絡み合う伏線が、最後まで読者を引きつける。「ともだち」の正体は、読み終わるまで予測できない。

1970年代の少年時代と、1990年代以降の現代が交錯する構成が巧み。ノスタルジーとスリルが同居する不思議な読み味。世代を超えて共感できる「少年の夢」がテーマになっている。

映画化もされた名作。長編だが、一気読みしてしまう吸引力がある。